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かき氷の発祥の国はどこ?かき氷の起源と歴史を解説

かき氷の発祥地

かき氷の発祥地は、日本です。

日本には、氷を貯蔵する「氷室」の記録が古くから残されており、奈良県天理市の氷室は、今からおよそ1300年前に作られたとされています。この氷室は、夏になると平城宮に献上されたと記録されており、当時から氷が貴重な存在であったことがうかがえます。

また、平安時代の貴族の間で、氷を削って蜜をかけた「氷水」が飲用されていたという記録も残されています。これは、現在のかき氷の原型と言えるでしょう。

明治時代には、製氷技術の発達により、かき氷が一般の人々にも広く親しまれるようになりました。1869年には、横浜で日本初の氷水店が開店し、かき氷が夏の風物詩として定着していきました。

現在、かき氷は世界中で親しまれている冷菓ですが、その原型は日本の「氷水」であることは間違いありません。

なお、かき氷の起源をめぐっては、中国や韓国などの説もありますが、日本には、かき氷の原型となる「氷水」の記録が古くから残されており、その点で日本がかき氷の発祥の地であると考えられています。

つまり、日本がかき氷の発祥地であるという説が最も有力です。

氷室は古代から活用される冷温貯蔵庫

氷室小屋の画像
氷室小屋(石川県湯涌)

氷室とは、氷や雪を貯蔵する冷温貯蔵庫のことです。古代より世界各地で利用されてきた蓄熱施設です。

日本では、氷室の記録が古くから残されており、奈良県天理市の氷室は、今からおよそ1300年前に作られたとされています。この氷室は、夏になると平城宮に献上されたと記録されており、当時から氷が貴重な存在であったことがうかがえます。

氷室は、主に以下の構造で構成されています。

  • 地下に掘られた貯蔵室
  • 貯蔵室の上に積まれた藁や土
  • 貯蔵室の入り口を塞ぐ扉

貯蔵室には、冬に採取した氷や雪を保管します。藁や土で覆うことで、外気から熱を遮断し、氷や雪を長期間保存することができます。

氷室は、夏の暑さをしのぐために利用されていました。氷や雪を削って飲料や食事に用いたり、氷室に作られた冷たい風を通し、室内を冷やしたりしていました。

明治時代には、製氷技術の発達により、氷室は徐々に使われなくなりましたが、現在でも一部の地域で保存されています。

氷室は、日本の伝統的な冷温貯蔵庫であり、夏の暑さをしのぐために欠かせない施設でした。

氷水とは、氷を砕いて水に混ぜたもの

氷水とは、氷を砕いて水に混ぜたもののことです。氷が溶けて冷たく冷えた水になります。

日本では、かき氷の原型とも言われているものです。平安時代の貴族の間で、氷を削って蜜をかけた「氷水」が飲用されていたという記録が残されています。

明治時代には、製氷技術の発達により、かき氷が一般の人々にも広く親しまれるようになりました。しかし、当時は製氷技術が未発達であったため、氷水は貴重なものでした。

現在では、製氷技術が発達したことで、氷水は手軽に手に入れることができます。しかし、かき氷の原型として、今でも親しまれている飲み物です。

氷水は、以下の作り方で作ることができます。

  1. 氷を砕く
  2. 氷を水に混ぜる

氷を砕く方法は、以下のようなものがあります。

  • 氷を包丁で細かく刻む
  • 氷をミキサーで砕く
  • 氷を氷かき機で削る

氷を水に混ぜるときは、氷が溶けて冷たくなるまで、よくかき混ぜます。

氷水は、そのまま飲むだけでなく、レモン汁やミントなどを加えて、さっぱりとした味わいを楽しむこともできます。

また、かき氷のベースとして使用することもできます。

海外のかき氷発祥地

海外のかき氷の発祥地については、諸説ありますが、中国ギリシャ・ローマ時代が挙げられます。

中国では、古代から氷を貯蔵する技術があり、氷を削って蜜や果汁をかけた「氷屑」が食べられていたという記録が残されています。これは、現在のかき氷の原型と考えられており、中国が海外のかき氷の発祥の地であるという説があります。

ギリシャ・ローマ時代にも、氷を削って蜂蜜をかけた「氷菓」が食べられていたという記録が残されています。これは、中国の「氷屑」と共通点があり、ギリシャ・ローマ時代が海外のかき氷の発祥の地であるという説もあります。

また、アメリカでは、1874年に「シェイブドアイス」という名称で、かき氷が販売されたという記録が残されています。これは、日本からかき氷の製法が伝わったと考えられています。

このように、海外のかき氷の発祥の地については諸説ありますが、中国やギリシャ・ローマ時代がその起源であると考えられています。

なお、海外のかき氷は、日本のかき氷とは異なり、シロップをかけるだけでなく、フルーツやアイスクリームなどのトッピングを加えることが多いのが特徴です。また、形状も、円錐形やカップ型など、日本とは異なるものがあります。

具体的な例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 中国
    • 氷屑:氷を削って蜜や果汁をかけた冷菓
    • 刨冰:氷を削ってシロップをかける冷菓
  • ギリシャ・ローマ時代
    • 氷菓:氷を削って蜂蜜をかけた冷菓
  • アメリカ
    • シェイブドアイス:氷を削ってシロップをかける冷菓
    • スノーコーン:円錐形の氷にシロップをかける冷菓
  • 韓国
    • 빙수:氷を削ってシロップやフルーツなどをかける冷菓
  • 台湾
    • 剉冰:氷を削ってシロップやフルーツなどをかける冷菓
  • フィリピン
    • ハロハロ:氷を削ってシロップやフルーツ、豆などをかける冷菓

このように、海外のかき氷は、地域によってさまざまな特徴があります。

まとめ

かき氷は、日本が原産の冷菓であり、古くから夏の風物詩として親しまれてきました。氷室は、氷や雪を貯蔵する冷温貯蔵庫であり、かき氷の原型である「氷水」を作り出すために利用されていました。氷水は、氷を砕いて水に混ぜたものであり、そのまま飲むだけでなく、かき氷のベースとしても使用できます。海外のかき氷は、日本から伝わった製法がベースとなっていますが、地域によってさまざまな特徴があります。

このように、かき氷は、日本と海外でさまざまな形で親しまれている冷菓です。夏の暑さを乗り切るさわやかな味わいを楽しんでいたんですね。